バイオ・ミミクリー

昨夜(9月2日)、NHKBSハイビジョン放送でとても興味深い番組を見ました。
「未来への提言」という番組で、バイオ・ミミクリー(自然を模倣する)理論を提唱するアメリカ人科学作家ジャニン・ベニュスさんの特集でした。
人間は昔から、鳥のように空を飛びたいと考え飛行機を開発したように自然を手本として科学技術を発達させてきましたが、現在も自然のしくみを応用して最先端技術の開発が進められているそうです。
事例で驚いたのが、モルフォ蝶という青い羽がきれいな蝶が出てきました。この蝶は羽のリンプンが青いのではなく、リンプンの断面が海草のように波型になっていて、光の3原色(赤、青、緑)のうち青い波長の光しか反射しないため青く見えるそうです。このしくみを応用した、バックライトなしで外部の光を反射して表示するディスプレイが開発されているそうです。バックライトがないので消費電力を大幅に少なくでき、携帯電話やIpadなどのディスプレイに採用されていくそうです。
このほか、大群で泳いでいても衝突しない魚のしくみを応用した自動車の開発など面白い事例がたくさん紹介されていました。
人間は自然から学ぶことがまだまだあるようで、そこから生まれる最先端技術が自然との共存、持続可能な社会の形成につながっていくことに希望がもてる番組でした。